コロナ影響、観光地を直撃 売り上げ7―8割減見込みも 社員の処遇に頭悩ませ/兵庫・丹波篠山市

引用元:丹波新聞
コロナ影響、観光地を直撃 売り上げ7―8割減見込みも 社員の処遇に頭悩ませ/兵庫・丹波篠山市

 新型コロナウイルスによる地域経済への影響が、黒大豆や丹波焼などの産地で、日本遺産にも認定された観光地として知られる兵庫県丹波篠山市内にも起きている。観光面においては、団体客のキャンセルが相次いでおり、関係者は頭を抱えている。

 3月に1万5000人の団体ツアー客を見込んでいた、レストラン・土産物販売業は、利用客数が例年のこの時期と比べ7―8割減少する見込みという。4月下旬に予定されていた県外JA会員による300人のツアーも、キャンセルの連絡が入った。

 例年なら3月上旬には1日15―20台の団体バスツアーが入るが、3月1日は5台だった。代表取締役(49)は「毎年3月は、決算ツアーで多くの団体客を見込んでいたので痛い。このままでは花見でにぎわうはずの春や、大型連休の見通しが立たない。例年、この時期に都市部からの団体ツアーの募集を始めるゆり園などにも影響が出る。何らかの救済があれば」と話す。

 別の施設でも3月中に計80人の団体客の食事キャンセルがあった。1日に予定されていた「丹波篠山ABCマラソン」の中止で、これまでなら大会当日に営業開始を1時間半前倒ししてきた観光拠点施設は、「毎年、営業開始から買い物客でいっぱいになり、一日で棚から商品がなくなる状態だった。今年は残念」と話す。

 篠山観光案内所で受け付けている、ボランティアガイドの3月1、2週目の予約7件がキャンセルになった。スタッフによると、個人客もやや減少している印象という。

 例年より人通りの少なかった3月1日の篠山商店街では、マスクをしていないファミリーの観光客も見られた。小学生の子どもを連れて明石市から訪れた夫婦は「人が多い地元を離れ、人が少なそうなところで観光を楽しもうと思った」と言い、黒豆パンと焼き栗を購入していた。

 約50室があるホテルでは、ABCマラソン関連で2月29日、3月1日の宿泊予約が全てキャンセルに。8日に予定されていた石川さゆりコンサートのスタッフ用24室もキャンセルとなり、急きょ、ビジネス利用に切り替え、対応した。スポーツ団体の合宿が見込めるゴールデンウイークを控え、「少しでも早い事態の収束を」と願っている。

 市内のあるバス会社でも、相次ぐ予約のキャンセル対応に追われている。3月に入り、受注していた予約の8割が取りやめに。しかし、“不測の事態”と判断し、キャンセル料は取らない。

 車両は運行ごとにアルコール消毒し、社内にはウイルス除去に有効な除菌製品を常備。乗務員にはマスク着用を義務付けている。

 仕事が減った運転手の処遇についても頭を悩ませており、同社専務の男性は「ドライバーにも生活がある。有休消化という対応を考えてはいるが、国の方針が出てからでないと動けない状態」と話している。

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